2011年01月19日

百害あって一利なし

小早川です。

雇用調整助成金・中小企業緊急雇用安定助成金のうち、
教育訓練費の支給額が4月1日より一部引き下げになることが
先日、厚生労働省より発表されました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000109ri.html

大企業や中堅企業で雇用調整助成金を申請する企業は
減少傾向にあると聞きますが、中小零細企業においては、
この助成金を活用している企業がまだまだ多いと思います。

弊社でも、この助成金の申請代行をさせていただいておりますが、
先日、手続きの件で来社された社長様がかなり厳しい意見を
述べておられました。

「この助成金の大義名分は雇用の維持であるであるが、
この助成金をもらって給与分の補填をしたからといって、
本業での売上増や経営改善には結びつかない。
助成金に頼り、本質的な経営努力を行なわなければ、
単なる延命措置になってしまい、
企業にとっても、従業員にとっても不幸なことである。
見方によっては、この制度は百害あって一利なしである。」

と持論を展開されていらっしゃいました。

かくゆうこの社長様も、この助成金を活用し、
一定期間教育訓練を行ったのですが、
助成金を受給するために定められたルールに従って
教育訓練を実施すると全く本業への注力ができなくなり、
本末転倒だということでした。

企業はあくまでも本業で利益を出すことで存続していく必要がある。
助成金をもらうために結果として本業が疎かになったため、
助成金に頼るのをやめたそうです。

私の個人的な意見としては、急激に悪化した経営環境の中であっても、
社員を解雇するわけにもいかず資金的に厳しい中、
一時的にこの助成金を受給することで、
緊急避難的になんとか資金繰りをつけることができた等、
難局を乗り切ることができた企業も多いと思います。

薬のように、効能をよく理解し上手く活用すれば効果もあるでしょうが、
使い方を間違えると副作用があるのかもしれません。

いずれにせよ、4月1日以降は教育訓練の金額が
一部引き下げになるとのことです。







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Posted by aiai_mc at 20:14 │小早川 すみゑ
 

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